印象をただよう告解部屋

キラリと思い浮かんだことあれこれ

いつも現場は藪の中

こんばんは、Clariceです。

管轄の従業員同士のもめ事をおさめるために、またまたひと騒動ありました。

普段はおとなしい女性のパートさんが、年長者のお局さまに対して、いないところで憤慨。


「Clariceさん、なんであの人はこうなんですかね、普通、こうするじゃないですか?こうこうすべきじゃないんですか?」


「まぁ、人によって感覚はさまざまですからね。以前と環境もいろいろ変わりましたし、改めてルールを設けて配信しますから、もう一度今の現状をみんなにヒアリングしますね」


「それはありがたいんですけど、知ってほしいんです。あの人はいつもこれこれこうで、私たちは不公平な思いをしているんです。みんな!誰々さんも言ってました」


「我々はみなさんが思っているよりちゃんと見てるんで、大丈夫ですよ。やりかたの違いについては、その都度、意見箱に投書してください。ちゃんと改善に向けて動きますから」


「愚痴言ってるみたいですみません。。ただ聞いてもらって、知ってほしかっただけなんです。意見箱に書いて大事にしたいわけではないです」


「正しく働いてくださる方はちゃんと評価されてますから。今日も頼りにしてますよ」


「がんばります」


解決に向けての相談ならば受けますけど、こういう生産性のないやつはいつまでも聞いてられませんね。

ご自身の品位や信頼を下げることになる気がします。

人の作業ばかり気になって、1ミリたりとも損したくない思いが、とても強い方は少なくありません。


仕事で「普通」「不平等」という語をあまりにも連呼されると、心の中で私のイマジナリーソクラテスが問答法をはじめてしまいます。

それを言う方は「常識人」的な人が多く、意思疎通しやすいからありがたい存在なのですが、そうじゃない人を排斥しようとするタイプもいますからね。


みんな、それぞれ「普通」の価値観があるのだから、それは100人いれば100通りであるので。

幻想だと思います、「普通」も「常識」も「世間」も。

幻想というより、共通認識なるものでしょうか。

ホモサピエンスは共通のフィクションを信じることで、他の種族を出し抜き生き残った説もありますので。


今の時代の「普通」なるものを敏感にキャッチしやすい人は、社会で生きやすくはなると思います。メリットは山ほどあるでしょう。

しかし、程度の差はあれ「普通」から外れた者、「普通」ができない者もどうしたっているわけで。


全員が同じ考え、思いでいいなら、それこそ量産型のロボットでいいのでは。

映画「ロスト・エモーション」の世界のように、遺伝子操作して感情を持たない共同体「イコールズ」になればよろしかろう。

平等で、争いのない、静かな世界で「普通」を生きればよろしいのです。


話戻って、先輩と分担して空き時間にヒアリングしていたら、みんな違うこと言っていて、真相は「藪の中」になってきました。


というか、ただのコミュニケーション不足ですね。

みなさん、思っていることを直接口に出して言わないから、期待ばかりして思い通りにならないから不満がたまる。

それで爆発、のパターンが散見されます。

どこの世界でもあるあるですし、自分もあったと思います。


人に期待する癖がついていると、失望ばかりで自爆するからやめたほうがいいと思っています。


また別の現場で、不仲からお互い口を利かなくなってしまった派遣スタッフ同士がいます。

いよいよ業務に支障が出るというので、両者、話し合いの場に連行されていきました。

おせっかい焼きな方と、あとから入ってきたプライドの高い方。


仲介者の社員が人格者で、人懐こい笑みを浮かべながら、それでも毅然と言うこと言っていたのでお見事と思いました。


年配者の方には、
「価値観はそれぞれなんですから、理想を勝手に押し付けたら駄目です。無視しないで、ちゃんと自分の意見を話して、相手の話を聞いてください」

新入りさんの方には、
「あなた入ってまだ1ヶ月足らずでしょう。教わるときにそんな態度じゃ愛想尽かされますよあなた」


幼児教育みたい。

大人になるほど、どんどん気づきにくくなるから、子どもより厄介です。

女性はギャン泣きして謝罪し、男性側も謝罪。

両者引きずりながらも、なんとか最低限コミュニケーションをとれるまではなったようです。


現場監督には、教育者的側面も求められるのかと感じる今日この頃。

20歳児に30歳児どころか、40歳児も50歳児もおられます。

自分の価値観がすべてと思ってる駄々っ子さん。。


こういう自他の線引きって、成長段階のどの過程で学ぶのでしょう。

道徳とかの義務教育のカリキュラムに組み込まれてるんですかね?


私もこの「役」にいるから、「普通」の守護者として求められているみたいですけど。

「普通」の守護者になった覚えはありません。

私が守るべき、守らせるべきは「規則」でしかありません。

自分にできるのはそれを改変するよう働きかけたり、微調整することくらいです。


言葉のキャッチボールについて。

まぁ、話の通じない相手というのも少なからずいる訳で、プラスアルファとして割り切りスキルがつけばよりヨシですかね。


私「先輩、人間って難しいっすね」

先輩「人間であることを諦めないで(爆笑)」



映画「ロスト・エモーション」の感想記事はこちら。
lavandula-pinnata.hatenablog.com

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