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感情を失った人類が、「完璧な」世界で暮らすSF映画『ロスト・エモーション』感想

『ロスト・エモーション』(2015年製作・アメリカ)

アマゾンプライムで観た。静かな映像美に浸りたい人にぜひともおすすめしたい一作。

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◇目次◇

監督・出演者

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この映画は、2015年にアメリカにて製作され、2017年に日本で公開された。
監督は、『エイリアン』(1979)、『オデッセイ』(2015)などで有名なリドリー・スコット

主人公サイラスの役をニコラス・ホルト、ヒロインのニアをクリステン・スチュワートが演じる。

あらすじ

世界規模の大戦争が起きた近未来の世界。
滅亡の危機に瀕した一握りの人類の生き残りは、感情こそがすべての元凶だという考えに至る。

そして、人類が平和に共生するため、遺伝子操作により、感情を持たない人間の共同体「イコールズ」が生まれたのだった。

「イコールズ」において人類は、常に保健安全局の監視下に置かれ、均一にして清潔な暮らしを送っていた。

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しかし、まれに感情を発症してしまう人間がいた。
それは感情が芽生え、徐々に進行する病とされ、「SOS」という病名もあった。

この世界では、感情を持つ人を「欠陥者」だと考え、重症者は通報され、収容所で最終的に安楽死させられるという。

主人公のサイラスも、ある日から同僚のニアのことを意識しはじめ、自身の動揺ぶりから、SOSの発病を自覚する。

そして、ニアもまた、SOSの闇患者として感情を周囲に隠しながら苦しんでいた。

ふたりは、互いの苦悩を理解し、惹かれあっていく―

感想

リドリー・スコット氏のSFは『エイリアン』、『プロメテウス』(2012)を映画好きの友人に勧められて観た記憶がある。
相当グロテスクで時折、目を伏せながら観ていた気がする。

SFの大家ともいうべき、監督の手腕はやはり見事だった。

今回の映画は、完全に静かな世界が描かれる。
静かな音楽、白で統一された清潔な建築物、語りもささやきのようなものが多い。

それもそのはず。
作品に出てくる人々は、感情を持たない人物が大半だからだ。

静謐で完璧に管理統制された世界で、感情を圧し殺しながらも、自らのそれに苦悩するサイラスとニアの「叫び」が浮き彫りになるのが、神秘的で切なかった。

しかし、とにかく映像美が芸術的だ。
なんと、この映画、多くのシーンが日本で撮影されているという。

世界的建築家である安藤忠雄の建築を中心に、MOA美術館(静岡県熱海市)、狭山池博物館 (大阪府大阪狭山市)等。

確かに、舞台となっていた近未来的な「イコールズ」の施設群は、ところどころウッドテイストなモダニズム建築だった。

これはミュージアム好きにはたまらない。
聖地巡礼ではないけれど、美術鑑賞も兼ねて足を運びたいなと思った。

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今日も最後まで読んでくださりありがとうございました(^^♪

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お題「ゆっくり見たい映画」


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