印象をただよう告解部屋

キラリと思い浮かんだことあれこれ

【動画】印象ラジオ ドラマパート #6ー時を刻む者たちへ

こんばんは。

お待たせいたしました。印象ドラマ、これにて堂々完結です。

今夜も印象をただよう世界にいってらっしゃいませ。



ーcontentsー

◇動画

youtu.be

◇全文

「あああ、忙しい忙しい!!

どうしてこうも、情報量が多いの。

グーテンベルク活版印刷を発明したときは、まだ喜んでいられたのに。

無線技術のあたりから世界は急速に変わってしまった。


インターネットなんて、仕組みを理解していないうちに、人々の生活に切っては切り離せないほど普及してしまって。


このポンコツ!お願いながらちゃんということ聞いて頂戴!

どうしよう、組織に伝達できない、、先月FAXももう正式に廃止されたんだった。。

今日中にメールできないなんて、、もう終わりだわ。。

(呼び鈴)

今日は訪問とか、配達の予定はなかったはずですけど。

どなたですか。今取り込み中だから、あとにしてください!」


「まったく、何をしているかと思えば」

「あら、どちらさま?」

「はぁ!?」


「なんて、冗談よ。ずいぶんお久しぶりですね、Crossくん」

「ずいぶんとは、呑気なやつだな。今は21世紀だぞ!どれだけ時が経って、探し回ったと思ってるんだ!まさかこんな最果ての島国にいるなんて、誰がわかる」

「それはご苦労さまでした。こんなところまでやってきて、なにか告解したいことでもあるんですか?」

「僕がこんなところまで来るなんて、新たな任務に決まっているだろう。
まったく…情報収集はあれから進んでいるのか?」

「…誰かさんの離脱のおかげで、進みが悪かったんですよ」

「責任転嫁しかしないところは変わってない」

「事実だと思いますけど?とはいえ、また会えました。
あなたが命がけで集めてきた事柄の集積とやらが、森に埋もれなくてよかったです」

「僕が言ったことを、よく覚えているじゃないか」

「当然じゃないですか。どれだけ心配してたと思ってるんですか」


「…あの頃より、また一段階、複雑なご時世になった。移り変わりについてこれているかい?
止まっていては、すぐに世界から置いていかれる」

「まぁ、そのへんは産業スパイの、あなたから教わりますよ」

「何世紀前のことだ。人聞きの悪いことを!」


「それよりも、なにか美味しいもの食べに行きましょうよ」

「ああ、こちとら長い旅で空腹だ。この国の食文化は変わってるから、よくわからん」

「いろいろなお店知っていますよ。行きましょうか、あなたのおごりで」

「なぜだ?調子に乗るな、そこは割り勘だ」

「あら、ここはアムステルダムじゃなくて、日本ですよ」


「それで、夜に仕事するの、やめたんですか?」

「まぁ、僕もそろそろ体力的にきつくなってきてね」

「おじいちゃんみたいなことを」

「僕らの時は、緩やかに進んでいるよ。君もね」

「若く見えないってことです?ま、でもそうであってほしいわね。
時を刻んでゆけないのは、生きていないのと一緒だから」

「まったくだ。不老では、入力と出力に特化した、電子媒体ってことになってしまう」

「AIも、まだまだ敵わないでしょう。想いを持って生きてる、私たちにはね」





今日も最後まで読んでくださりありがとうございました!(^^♪
PVアクセスランキング にほんブログ村


あとがきは後日、改めて記事をアップします。

プライバシーポリシー