印象をただよう告解部屋

キラリと思い浮かんだことあれこれ

夢を追うことについて―歴史学科在籍中の就活経験談—

こんばんは、Clariceです。

社会人になって、まだ日は浅いですが、そろそろ馴染んできた今日この頃。
思えば、大学時代は癖の強い専攻ゆえ、一般企業への就職活動でドタバタしたなって…(*_*;

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いわゆる本気勢の集まる公立の歴史学科にいると、社会復帰が難しく思えてくるのです。笑
実際に、周囲は社会科の教職員、役所務め、大学院(からの学芸員or研究職)を志す学生が多かったです。

ここからは、いち史学科卒が就活のリアルを独断と偏見でお伝えしたいと思います。

就活を控えた学生諸君はどうか、悲観しないでください。
無事、一般企業に入社できて思うことは、大学で身につけるスキルが影響する部分なんて知れているということ。

学んできた学問によって、就活・仕事の覚えはじめに有利不利はあまり関係ありません。

要は心の持ちようだと思うのです。


目次

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社会復帰が難しいと思い込んでしまう理由

歴史学脳が形成されてしまう

想像に難くありませんが、学ぶ内容に偏りがあることです。
様々な分野を横断的に学ぶリベラルアーツが推奨されているといえども、4年間歴史三昧です。

歴史好きにとっては、この上ない幸せな学生生活ですが、本当に歴史学脳になります。
まず、あらゆる事象に懐疑的・批判的になります。
これは、常日頃から史料批判(史料の正当性・妥当性の検討)をしていたためです。
誰かが何か言っていても、即座に「で、ソース(情報源)は何ですか」という思考になります。

これはメディアリテラシーを鍛えるという観点では、非常に役立ちました。
これが常に発動すると、人間としては少々可愛くないですね(;'∀')


コミュニケーションが育ちにくい環境だった(諸説あり)

学生生活、正直この手の能力は最低限でいけてしまいます。
質疑応答、のようなのはここでいうコミュニケーション能力を指しません。
それが罠というか…
もちろん、ご指導いただく教授や、研究員の方、先輩には礼儀は必要不可欠なのですが。(それは何処の世界でもいえることですね)

文献学で研究する学生は、机に向かって一人で黙々と、が基本なのでそうなってしまうのは仕方がないですね。
私もそのひとりでした。

グループでのフィールドワークが中心の歴史遺産学や考古学の生徒はまた違う雰囲気だと聞いたような気もしますが、いまいち定かではありません。もちろん大学によっても違うかも。

バイトをしている学生が多いですから、そこで自信をつけてカバーするのは、結構大事だったりします。
私も、一応接客業のバイトはやっていましたが、それでもいざ社会に出るとなると馴染めないんじゃないかって想像しておびえてました。


学問の道を諦めきれない

私も、これは悩みました。せっかく学芸員の資格も取ったことだし、かねてからの夢だった博物館や美術館に勤務したい…
そのためには、大学院に行かなければ!(例外もあります)と考えていたこともありました。

そうでなくても、勉強してきたことを活かさなくては勿体ない!と考えていました。

でも、時がたつにつれ、どんどん道は狭まっていくのです。
あまりいい言葉ではありませんが、どこで妥協するか…という点に落ち着きます。

就活でほぼ必ず聞かれる、「就活するうえで重視している軸は何ですか?」という質問と相通じるところがありますね。

私の場合、結局、大学3年目から始まった卒業論文を書く過程で、研究一本をしていくだけの能力も覚悟もないことを思い知りました。

もちろん卒論に関する研究は、死ぬほどしんどかったけれど、楽しかったですし、とても大切なことをたくさん学びました。

あんなに調べものと翻訳(西洋史専攻のため)と思考と執筆をすることは、もう一生ないでしょうね(;^ω^)


就活に役立ったこと

バイトの経験と他大学でのサークル活動です。
モチベーションを維持するには、一般企業を受ける同志を数多く見て、自分を追い込んで焦るしかなかった(*_*;

私は、正直自分のペースでなんて頑張れる性分じゃありません。
この外の世界へのアプローチは、本当にやっておいて良かったと思いました。

あとは、資格を積極的にとっておいたことです。
といっても、TOEICや情報系の実践的なやつではなく、話のネタになる程度のものでしたが。

そしてもうインターンシップは手当たり次第に行きました。
非常に緊張するし、疲労はすごいですが、社会勉強になります。

単純に世のなかの仕組みを教えてもらえる貴重なボーナスステージのようなものだと楽観的に考えていました。

歴史学を学んでいたことは、何に活かせるか答えづらいからあまり聞かれたくなかったですけど、一生懸命こじつけました。笑

いや、実際胸を張っていいことだと思うんです。
何ごとも歴史に通じるし、過去に学ぶのですから。

でも、そのようなことを熱っぽく語っても、きっと面接官にはたいして通じないのですよ!(;´∀`)

結局求められるような、それっぽいことを言えればなんでもいいんです。
西洋史専攻で、現代を生きる自分とは国も時代も違う研究をITやら金融やらコンサルの話にこじつけた私が言うんだから大抵の人は乗り切れますよ('ω')

ひたすら場数を踏めば、流石にコツがわかってくるし、慣れてきます。かくいう私も志望企業をそれはもうたくさん落ちました( ;∀;)

学問研究の夢を離れた今は幸せか?

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ずばり、幸せですね。正直、後悔はありません。
夢を追うのも、一本道ではないと思えるようになったからです。

歴史をやらなくても、何かしらのライティングの仕事に携わりたいと思っていましたが、今現在好きなことについてこうして文字を書けていますし。

このブログはあくまで趣味ですが、決して夢を諦めたわけではないです。

もちろん会社でも、書くことを仕事として任されるようになりたい、と考えています。それもひとつの道。

フリーランスにこだわりはないし、まだそのスキルも経験もなきに等しいからです。単純に向いてない可能性も大きいです。

というか、まだ何もできないといっても過言ではない未熟ものなので、まずは一人前にならねば。

会社は、人が集まる以上、とても人生の勉強になる場です。
どう考えても、学生時代には使わなかった部分の頭を使い、対人スキルが勉強できます。

世界史に力を入れていたので、世界のすべてを知ったように振舞っていた学生時代の傲りが恥ずかしい限りです(;^ω^)

また、大好きな歴史学についてのことを何か形にしたいなという夢も持ち続けています。
一生の趣味が得られただけでも儲けもので、少しながらの教養としても息抜きとしても、私の助けとなってくれていますけどね。

教養のある人というのは、引き出しが多く人間として洗練されている、と思うのは私だけではないはず。

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随分と長くなってしまいましたが、大学時代に研究をこじらせることで、ずいぶん変わった価値観が形成されてしまったような…

と、ここまで偉そうな口をきいていますが、特別優秀だったわけではありません。
むしろ、ちょっと愛嬌枠の生徒でした(*_*;

結局、人生に無駄な経験なんてひとつもないし、正解の道もひとつではない、ということが言いたかったんです。

別に楽観主義が過ぎるとか、こじつけて無理やりポジティブに考えてるとか、そんなんじゃなく。

今となっては、心からそう思うのです。
ほんの一瞬でも、はっとしたり、共感してもらえたら嬉しいです。

長々とすみませんでした。
こんな人間ですが、これからもどうぞよろしくお願いします。

Clarice

今日も最後まで読んでくださり、ありがとうございました(*'ω'*)

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