ようやく暗くて長かったトンネルを抜け出たって思った。
トンネルのなかを駆け抜けながら、考えてたこと。
・繁忙期 こんなの受けるな 短納期
・偏頭痛 腰痛 胃痛 扁桃腺
満身創痍の繁忙期かな
毎日の睡眠時間も短く、もう今度こそ駄目だ、と思ったのだが。
(経済が動きはじめたこと、人が減ったことに対応できてなかっただけ)
今年もこの季節がやってきた。
私が一年で一番楽しみにしているクリスマスシーズンだ。
そして、クリスマス近くになると、必ず誰からともなく連絡を取りあうコたちがいる。
ゴスペルやってたときの仲間である。
この日のメンバー↓
テレビ業界の営業マン、日本美術研究者のたまご、貿易会社勤め、病院勤め。
やはり数年ぶりに会う我が友のパワーは偉大である。
みごとに隣の芝生は枯れ野原だった。
これをたまにやらないと、愚かにも視野が狭くなり、なんで自分ばかりこんな苦しい状況なのと思ってしまう。
けして楽な仕事などない。
◇
テレビ業界のYに、逆インタビューしてみた。
毎日あらゆる取引先の忘年会に出席し、その後接待サウナに持ち込み営業を取りまくっている凄いやつだ。
Q.健康の秘訣は何か?
A.7時間睡眠、サウナ、ジム
Q.あなたにとってクリスマスとは?
A.普通の平日。今年は自分へのプレゼントを買う。
◇
何かいいことないかな〜?これはKちゃんのぼやき。
「一個いいことがあれば、意外とどんどんと好転していくんじゃないかなって期待してるんだけど」とのこと。
「そうもいかんよ」と横からY。
「何かあった?」
Yは企業から給料をもらいながら、大学院へ修行に出され数年学生として研究に励むピッカピカの身だ。
「やはり僕に恋は難しかった」
「勉強になるわぁ(´;ω;`)」
絶対いいことあるよ、いいことあるよ、頑張ってるんだからと口々に言い合った。
学生時代は甘酸っぱい話として楽しく聞けていた恋愛話。
大人になった途端、焦げ臭くて苦いものに変わるなぁ。
みんなで分け合えば、何でも酒の肴になるけども。
◇
業種がばらばらなら、繁忙期もばらばら。
テレビは年末だよ、特番のスケジュールがイレギュラーだからとのこと。
貿易は、旧正月の前に中国との輸出入が激しくなるからそのとき。
病院は年中、繁忙期だよ。とポラリスちゃん。
季節によって、脱水症だとか、心不全だとか、病名は移り変わるけどね。
みんな、いつもありがとう。
この一言に、尽きる。
しかし、なかでも日本美術の研究は自分にとって、本当に眩しく映る。
むろん悩める立場ではあると思うけど、私は心から敬意を表する。
私は歴史をやりたい夢を漠然と持ちながらも就活シーズンになると向き合いもしなかった。
今でもあのとき、努力すればよかったかなぁと後ろ髪ひかれる思いになるときがある。
なれなかった、ですらない。努力もしてないんだし。
でも、歴史とか古美術の研究って絶対大事なんだ。
我が国の文化のアイデンティティを再発見するためにも、なくなってはいけないんだと思う。
自分たちの歴史を持たない者たちは、外部からの資料しか残せない。
そうなると、たいていは被征服者のように書き残されることとなる。
遠い昔、我が国は、大国に認めてもらうために歴史を必要とした。
歴史を、正史をつくる必要があったくらいだから。
やはりとんでもなく重要なことなんだ。
誰かがやらなきゃ、廃れてしまう。
そしてその研究成果が、知識人の間の専売特許みたいになってるのも、嫌だ。
歴史研究の世界は、私達の世間と別世界のように乖離してる。(ように感じる)
もっと世に広まればいいのになぁ。
↑そのこに早めのクリスマスプレゼントもらった。
こういうこまやかな心遣い、大好き。
◇
しかし自分は、毎日誰かしらの影響を受けている。
下を向いて、自分は恵まれてるんだし十分だ、と思考停止するのも、私的にはよろしくない。
時には、自分には到底触れ得ない世界を見て、衝撃を受けるのも大事。
空を見上げて、ちっぽけな自分の存在を思い、もっとやれるはずだと思うのと一緒かも。
あるいは、歴史上の偉人の業績を読み、自分ももっとやれることがあるのではないかと思ったり。
自分のなかにある可能性を信じることを、もっとやっていきたいと思う。
取り急ぎ、来年の目標は脱・社畜である。
思考停止状態。駄目だこれは。
環境を変えるにしても、このまま頑張るにしても。
◇
その日は大学でやってたクラブ活動の集いだった。
ゴスペルをやってたとき、クリスマスは繁忙期であった。
平常は、外部出演となると教会に呼ばれることが多かった。
しかし、この時期は別だ。
宗教色の強いゴスペルも、クリスマスソングとして一般受けする。
ショッピングモールの販促イベントや、パーティーの余興などの依頼を受けて、謝礼をもらってパフォーマンスをしていた。
社会人になってからツリーを見ると、その頃の記憶が鮮やかに蘇ってくる。
ホザナ、ジーザス、ハレルヤハレルヤと歌っていたあの頃。
今でも街で流れるクリスマスソングを、歌詞付きで口ずさんでしまう。
そんなふうに街を歩いていると、ふいに貴いなと思った。
過去も、今も、これからの未来も。
なんかもう色々ひっくるめて、まるごと愛しいと思えた夜だった。
未来に幸あらんことを。
みんなみんな、報われますように。
こんな自分でも、そんなふうに思うのである。
聖夜の奇跡を祈らずにはいられない。
いや、奇跡ではないな。
小さな幸いがずっとずっと続きますように。
今週のお題「最近あったちょっといいこと」