印象をただよう告解部屋

キラリと思い浮かんだことあれこれ

時間を思う―ミヒャエル・エンデ『モモ』から

こんばんは、Clariceです。

ようやく読みました。ミヒャエル・エンデさんの『モモ』。


雑誌や、ブログの読了記事で知り、ずっと気になっていたのをようやくです(^^)



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◆あらすじ

話の筋については、駆け足で話しますならば、こうです。


◆今はもう使われなくなった円形劇場にいつのまにか住み着いた、主人公モモ。

彼女には「人の話を聞く」という不思議な能力がある。

彼女に話を聞いてもらうと、みな良いアイデアが浮かび、ことが良く運び、悩み事は解決した。

いつしか「モモのところへ行ってごらん」が街の人々の合言葉となる。


◆しかし、街の暮らしは変わっていってしまう。街の人々は、時間を無駄にしないよう、せかせかと余裕なく行動するようになってしまった。

それというのも、灰色のあやしげな者たちが、街の人々の時間を奪うことを目論み、時間をけちけち使う「時間貯蓄家」になるよう勧誘しているのである。


◆ある日、モモはこの恐ろしい計画を知ってしまいー


◆本を読むにも、読み時があったり

先日、過労(?)でぶっ倒れて、今こそ読むときではないかと思い、すぐに書店で購入しました。

結果的に、これ以上ない良いタイミングで読めたなと思いました。( ;∀;)


もう最近、謎の疲労感から、なにか考えることにも疲れていたようです。


とにかく時間を無駄にしてはならぬ、とスケジュールを詰め込みまくっていました。


遊びとかではなくて、今日はこういうふうにみっちり時間を使おう。という感じ。


休みの日であろうと、昼寝とかすごく苦手ですし、睡眠時間も決めて、必要以上にだらだらしないように気をつけていました。

ご飯はこの時間にこしらえて、食べて、それからそれから。


職場の先輩にかりている『呪術廻戦』の漫画でさえ、理解できなくても、感情移入できなくても、次へ次へとページをめくってました(´・ω・`)

(その結果、イマイチついていけてない感。すみません)


もうこれはまんまと、『モモ』にでてくる時間泥棒にしてやられていました。。

一読しただけなので、全部理解できているかはかなりあやしいですが、がーんとショックを受けました。

つうこんの一撃です。


特に、これは仕事で言えるのですが、時間を貯蓄することで、そのぶん自分の好きにできるんだ、と思っていたら、さらなる労働があとからあとから。。


帰って休む時間を削って、残業して残業して、貯金して。

休みの日はぐったり。

またその繰り返し。

残業時間は睡眠時間を直接がりがりと削っているのである。

さぁ、気づいたときには気力も何も残らないと。

これはいかん!!( ;∀;)

◆時間のゆとり、心のゆとり

そういえば以前、ある仕事熱心な友人が、時間を節約できる家電は快適な生活にするためにどんどん揃えたいと言っていたのです。

そのために自分は稼ぐんだと。


そのときは、なるほど、それ素晴らしいねと思っていたのです。


ですが、よくよく考えると、だからといって余裕ある生活がそこにあるようには見えなかった。


うーん、つまり、ゆとりというのはまた別のところにある、ということ?


刻一刻と過ぎてゆく「時間」という概念に縛られては、その奴隷になってしまうんですよね。。


しかし、私は基本的に、腕時計をつけていないと落ち着かないんです。

常に時間は把握しておきたいって。


時計を過信しすぎて、時計が故障してものんびりして企業訪問で大遅刻をかましたことがあります(; ・`д・´)


それくらい、自分の体感時間の感覚よりも、時計の指す針のほうを信じていて。

時間って、ものすごく身近なのに、一番の謎ですよね。


そもそも、時間が「一定の速度で同じだけ進む」ってのも、16世紀とかにガリレオが振り子を使ったりして、ようやく証明するわけでしょう?


(ちなみに物理は、高校時代の期末テストで赤点をとり、教室外に呼び出されたくらい苦手な分野です)


私なりに思ったことは、こんな感じです。


充実したなと思えることに時間を使えば、その時間は思い出や幸福感の欠片としてずっと心のなかに残るかもしれません。


そうして心に留まった時間というのは、つまりはそのことを覚えているひとがいる限り、長い長い時間を生きることになるのかもしれません。

そういう意味では、一瞬は永遠も同じです。

逆もまたしかりというのは恐ろしいから全力で避けたいところ。


つまりは、減ってゆくことを諦念で受け取り、人生折りたたんでいくことばかり考えてないで、充実感を得ることに時間を使うようにしていくのが大事なのかなぁ。


もちろん、仕事や雑用しながらだって、充実感を得ることはできると思います。


要するに、心のゆとりを持つことが大事なのかもしれません。

どうやって持つのだと。


それは、モモとそのお友達がしていたように、いろんな人と好きなことをお話ししたり、ものごとに愛情をもって取り組むことだと思います。


『モモ』とは離れて、本末転倒と言うか、明後日の方向に話は進みますが。。


とりあえず、明日からできることのひとつとして、惰性でやってるようなことを減らしたいと思います(;´・ω・)


やってもやっても終わりのないような。。それこそ自分の時間と神経を削って接待系に使うとか。。

無理せず、すこーしずつですけど。。


心にゆとりを持てる環境作りから、はじめていこうと思いました。

◆物語がいちばん響く

やはり頑固者の私にとっては、本の物語がいちばん響きます。


私は、否定するつもりはありませんが、あくまで私の場合は。

自己啓発、マインド○○、占い、風水、スピリチュアル等々。

基本的に、全部苦手です。


目に見えないものや感じたことのないものは、信じられないと思ってしまうのです。

信じられるのは、自分が享受した世界の範囲のみです。


でも、物語や音楽ほど、不思議とすっと入ってきます。

ファンタジーの世界にとっても大事なことが隠れていることがあります。

読まれ続ける作品は、やはり現実だけではとらえきれない何か大事なことを現しているのですから。

(ただ、プロパガンダ的なものへのアンテナは大事ですよ)

ある程度、受け手の想像力にゆだねているのがいいんでしょうか?


この世に物語や音楽があって、それを楽しめる時代に生まれてきたことは、本当に幸せなことだと思います。


ものすごく長くなってしまいました。

では、今夜はこのあたりで。おやすみなさい🌙




今日も最後まで読んでくださりありがとうございました!(^^♪

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