うちよせる なみのおと
灯台は夜の みちしるべ
みちしおと 月の引力は
不可分の関係
あしおとが 続いてる
貝殻と 砂を くだく しらべ
岩礁のかげ ぬるい風は
僕のおでこを なでてゆく
灯火はまわってる
あの光は 僕のみちしるべだから
いのちは めぐってる
夜明けのうみに 産声が響く
◇あとがき
私にとって真夜中の世界と夜明けの訪れは、当たり前に側にあるものでした。
夜勤勤務中、よく明け方にエレベーター前にある唯一の窓から日の出を眺めていました。
海は見えなかったですけど、私にはモネの絵画を見ているような心地だったのです。
独りがほとんどでしたが、日によっては友達のモノリスちゃんが先に居たり、先輩がそこでココアを奢ってくれたりしました。
今でも思い出すと不思議な気分になります。
この詩にもいつか音楽をあてる予定です。