マルタ共和国に行ったことがある。
友人と、二人旅。旅日記を読みかえしながら、回想する。
(その友人もこのブログの読者なので、記憶が間違っていたらまた教えてね、と言っておくね笑)
どうして急に?
角田光代さんの旅エッセイ、『いつも旅のなか』 (角川文庫) を読んで、自分も旅エッセイ風の記事を書いてみたいと思ったからである。
マルタ行きが決まったのは、治安が良かったからだ。
東京より治安のよい都市、でググったら、アイスランドとマルタがヒットした。
確か、暖かいほうがいいよね。あと、観光地のアクセスが楽な方がいいよねということで決まった。
あと、中世の姿を留めた都市、という言葉に魅了された。マルタ騎士団の砦。何としても見たい。
友人アイリスちゃん(仮。私がクラリスだから)は、旅のプロだ。
彼女は単身、ヨーロッパを旅していた。対して、私は全くのビギナーだ。
おんぶにだっこで、大変な負担をかけてしまった。申し訳ない。
そのエピソードの一つとして、こんなのがある。
私が(なぜか入用になると思い)鞄に入れていたハサミ。これが空港の荷物検査で引っ掛かり、足止めを食らうということをやらかした。
外国関係ない。旅慣れていない。笑
23時初のエミレーツ航空の飛行機に乗った。すぐに機内食が出て、消灯になった。
初めて味わった、不思議な感覚だった。夜間飛行。
5時に、ドバイに着いた。乗り換えだ。
湿度が高く、蒸し暑かった。ガラスの窓は、水滴で覆われていた。
このドバイの空港が、カルチャーショックだった。
海外の観光客がほとんどだ。
だが、私はアラブ装束の人を見ては、石油王だと思った。
本屋には、金で印字されたアラビア文字の装丁の本が並んでいた。その横には、マクドナルドがあった。
スーパーには、キットカットが大量に並んでいた。サイズが日本の感覚にしたら規格外だけれども。
しかし、日本のおばちゃんは、遠目に見ても一発でわかる。
女性陣のメイク、とりわけチークが濃いのだ。
これは、ほかのアジアの方とは違う特徴だ。
あと、流行のファッションでわかるね。
看板には、駱駝の感染症が流行っているから駱駝は「さわらない、乗らない、近づかない」って書いてあった。
7時、ドバイ発。
ここからが長いのだ。
私たちは、各々ひたすら映画を観ていた。
『君の名は』『FROZEN』『植物図鑑』『Enchanted(魔法にかけられて)』
気づけば、画面の説明も乗務員もアナウンスも、アラブ語と英語のみになっていた。
アイリスちゃんは、隣でひたすらリバーシをしていた笑
酔わんかそれ、と私は言ったそうだ。
アラビア半島の横にある島を経由した。
クラリスちゃんが寝ている間に、砂漠のうえを通過したよ、とアイリスちゃんが言った。
私は、千載一遇の砂漠を見るというチャンスを、ここで逃したのだ。なんてことをしたのだ。
インド系の方が多く降りて行った。
このあたりで肩こりがピークに。私は、金縛りにあいながら、寝たり目覚めたりを繰り返したのだった。
13時、ついにマルタに着く。建物が中世の姿をとどめている、気がすると思った。
建物が一様に、石や煉瓦っぽい。ヤシの木がどこまでも続いていた。
快適な気候で、空が青い。本当に青かった。私はこんな空を知らない、と思った。
続いて、ものすごい突風。マルタ空港はがらんとしていて、小さめだった。
続。
今日も最後まで読んでくださり、ありがとうございました(^^♪